集患施策、増やしすぎていませんか?まず整理したい5つのチェックポイント
美容クリニックの集患では、Instagram、LINE、MEO、Web広告、ポータルサイト、SEO、キャンペーンなど、取り組める施策が数多くあります。
「Instagramもやった方がいい」
「Googleマップも強化したい」
「LINEも活用しなければ」
「広告も止めるのは不安」
そうして一つずつ施策を増やしていくうちに、気づけば院内の業務が増え、どの施策が予約や来院につながっているのか分からない状態になってはいないでしょうか。集患を改善するとき、必ずしも新しい施策を追加する必要はありません。まず必要なのは、今やっていることを一度棚卸しし、「続ける・改善する・停止する・今はやらない」を判断できる状態にすることです。
本記事では、自由診療・美容クリニックが現在の集患施策を整理するときに確認したい5つのポイントを解説します。
「やることを増やす」だけでは集患は改善しない
集患に課題を感じると、新しい施策を探したくなるものです。しかし、すでに複数の施策を実施している場合、新しいものを追加することで、かえって原因が見えにくくなることがあります。
たとえば、
Instagramでは認知を増やす。
広告では新しい患者様との接点をつくる。
LPでは施術への理解を深める。
LINEでは検討中の方との関係を継続する。
予約フォームではスムーズに予約を完了してもらう。
本来、それぞれには異なる役割があります。
ところが目的を決めないまま運用すると、
「Instagramのフォロワーは増えたけれど予約にはつながっていない」
「LINEは配信しているけれど、何を成果とするのか分からない」
「広告費は使っているけれど、予約後の数字を確認していない」
といった状態になりがちです。
大切なのは、施策の数ではなく、それぞれが何のために存在しているのかを説明できることです。
まずは、現在の集患施策をすべて書き出す
最初に行いたいのが、施策の棚卸しです。特別な分析ツールは必要ありません。現在行っている集患活動を、できるだけ一枚に書き出してみましょう。
たとえば、Instagram、Googleマップ、検索広告、Meta広告、ポータルサイト、ホームページ、LP、LINE、メール配信、ブログ・コラム、口コミ対策、キャンペーンなどです。
ここで重要なのは、成果が出ていない施策も、止まっている施策も含めて書き出すこと。
「一応アカウントはある」 「以前は更新していた」 「担当者が変わって止まっている」といったものも含めて「見える化」すると、今の集患体制が把握しやすくなります。
集患施策を整理するときに確認したい5つのポイント
棚卸ししたら、それぞれの施策について次の5点を確認します。
- 何のために行っているか 認知を増やすためなのか、予約を増やすためなのか、再来院につなげるためなのか。まず目的を明確にします。
- どんな数字を見ているか 表示回数、クリック、問い合わせ、予約、来院、再来院など、施策の目的に合った数字を確認できているかを見ます。
- どのくらい費用がかかっているか 広告費や掲載費だけでなく、外注費やツール費なども含めて確認します。
- どのくらい院内の手間がかかっているか 投稿作成、画像準備、確認作業、配信設定など、スタッフの作業時間も重要なコストです。
- 次の行動につながっているか Instagramを見た後、どこへ進むのか。広告をクリックした後、予約まで迷わず進めるのか。施策単体ではなく、次の接点まで確認します。
ここまで整理すると、
「数字は悪くないが予約への導線が弱い」 「成果は出ているが運用負荷が大きい」 「長く続けているが目的が曖昧になっている」といった課題が見えやすくなります。
「続ける・改善・停止・保留」の4つに分けてみる
棚卸しの目的は、評価表を作ることではありません。次に何をするかを決めることです。
そのため、それぞれの施策を大きく4つに分けてみます。
続ける
目的が明確で、成果も確認できている施策。現状を維持しながら継続します。
改善する
必要な施策ではあるものの、数字や導線に課題があるもの。すぐに止めるのではなく、改善するポイントを絞ります。
停止する
目的が曖昧で、成果も確認できず、運用負荷だけが大きくなっている施策。一度止める判断も選択肢です。
保留する
施策自体は悪くないものの、今の課題を解決する優先順位が低いもの。「やらない」ではなく「今はやらない」と決めます。
この「保留」を設けることも大切です。集患施策は、すべて同時に取り組む必要はありません。
「成果が出ない=すぐ停止」ではない
ただし、数字だけを見てすぐに施策を止めるのも注意が必要です。
たとえば、広告からLPには十分流入しているものの予約が少ない場合、広告そのものではなく、LPや予約フォーム側に課題がある可能性があります。
Instagramからホームページへのアクセスがあるのに予約につながらないのであれば、SNS投稿をやめる前に、その後の導線を確認した方がよいかもしれません。
つまり、施策そのものが悪いのか。 施策と次の接点のつながりが悪いのか。を分けて考える必要があります。
「数字が悪いから停止」ではなく、どこに改善余地があるのかを確認してから判断することが重要です。
優先順位は「今、一番困っていること」から決める
棚卸しができたら、新しい施策を探す前に、自院のボトルネックを一つ決めます。
たとえば、
「そもそもクリニックを知ってもらえていない」のであれば認知施策。
「ホームページには来ているが予約されない」のであれば予約導線。
「新患は来るが再来院が少ない」のであればLINEや術後フォロー。
必要な施策は、クリニックの状況によって変わります。
他院がInstagramを強化しているからInstagramをやる、という決め方ではなく、
「今の課題を改善するために、この施策が必要だからやる」という順番に変えることが、集患業務を増やしすぎないポイントです。
集患を整理することは、「やめるため」ではない
施策の棚卸しというと、コスト削減や施策の停止をイメージするかもしれません。
しかし、本来の目的は「やめること」ではありません。
限られた予算と時間を、今必要なところに集中させることです。
成果が出ている施策には、さらに力を入れる。
必要だが成果が出ていない施策は、改善する。
役割を終えた施策は、一度止める。
そして、今ではない施策は後回しにする。
この判断ができれば、集患施策を増やし続けなくても、現在の取り組みの中から改善の余地を見つけられるようになります。
まとめ|新しい施策を始める前に、一度「現在地」を確認する
美容クリニックの集患では、できる施策が多いからこそ、「何を始めるか」だけでなく「何を続けるか」を判断することが重要です。
まずは、
現在行っている施策を書き出す
↓
目的・数字・費用・手間・導線を確認する
↓
続ける/改善/停止/保留に分ける
↓
今の課題に合わせて優先順位を決める
という流れで整理してみてください。
新しい施策を追加する前に現在地を把握することで、「なんとなく続けている集患」から、「目的を持って選ぶ集患」へ変えていくことができます。
自院だけで整理することが難しい場合は、第三者と一緒に施策を棚卸しする方法もあります。
統合型マーケティングパック「増客くん」では、広告・SNS・LINE・Webサイトなどを個別に見るのではなく、現在行っている施策全体を整理し、どこから改善するべきかを一緒に考える支援を行っています。まずは、自院で今行っている集患施策を一枚に書き出すところから始めてみてはいかがでしょうか。
用語解説
MEO
Googleマップ上で、自院の情報を見つけてもらいやすくするための取り組みです。
LP(ランディングページ)
広告やSNSなどを見た人が訪れる、特定の施術やサービスに特化したページです。
CV(コンバージョン)
予約完了や問い合わせなど、Web上で最終的に達成したい行動のことです。
導線
患者さんが「知る→調べる→予約する→来院する」までにたどる流れのことです。