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リピート率70%超えを目指す:顧客が自然に戻ってくる「来店周期の自動設計」

リピート率70%超えを目指す:顧客が自然に戻ってくる「来店周期の自動設計」

日々の施術に加え、お客様へのLINEメッセージやSNS投稿に時間を取られ、「安定した予約枠の確保」や「毎月の集客コストが読めない」という課題を抱えるネイルサロンオーナー様は少なくありません。特に、お客様がジェルネイルの「浮き」や「欠け」を感じる前に、理想的なタイミングで再来店を促す仕組み作りは、サロン経営の安定に直結します。

無理な値引きや広告依存から脱却し、お客様が「ネイルを常に美しい状態で保ちたい」という自然な動機から、理想的な周期で予約してくださる仕組みを構築することは可能です。

本記事では、ネイルの「メンテナンス周期」に特化し、CRMとLINEステップ配信を連動させて、リピート率の大幅な向上に貢献する具体的な「自動設計」の方法をご紹介します。初期設定の労力を自動化による長期的な負担軽減で補いながら、客単価と継続率を両立させるためのヒントをお届けします。

現状と課題の整理:なぜリピート率が不安定になるのか

多くのネイルサロンオーナー様が直面するのは、「最適なメンテナンスタイミングの喪失」という課題です。

お客様が「そろそろフィルイン(お直し)やチェンジをしなければ」と感じる時期は、施術後の指先の状態や、お客様の爪の伸びる速さによって異なります。たとえば、多くのジェルネイルの平均的な持続期間は3週間から4週間ですが、この期間を過ぎて連絡がない場合、お客様は「浮いてきたから少し様子を見よう」と自己判断してしまい、他店を試したり、再予約のタイミングを逃したりしてしまいます。

属人化しやすい「声かけ」と「メッセージ」

リピートを促すための施策として、担当ネイリストによる「次回予約の声かけ」や「個別のメッセージ」が用いられることが多いでしょう。

しかし、この個別対応は担当スタッフの頑張りや、接客時のコミュニケーションスキルに依存してしまい、店舗全体での継続的な成果につながりにくいという問題があります。これを「属人化」の壁と呼びます。

また、月末の空き枠を埋めるために、全顧客へ一斉に配信される「キャンペーン情報」は、施術から日が浅いお客様にとっては煩わしく感じられ、LINEのブロック率の上昇につながる一因となります。

背景と原因:場当たり的な運用が「爪の健康」と「収益」を損なう

ネイルサロンのサービスは、お客様の爪の健康と美しさを保つための明確な「メンテナンスサイクル」を持つ商材です。このサイクルに合わせて再来店を促すことが、お客様の満足度維持と、サロンの集客効率を高める上で最も重要な点となります。

「最適な来店周期」から外れることのコスト

お客様にとっての最適な来店周期は、単に「見た目の問題」だけではありません。ジェルネイルが長期間つきすぎると、爪が伸びたことによる重心の変化や、生活で受ける衝撃により、グリーンネイルのリスクや、自爪を傷つけるリスクを高めます。この「メンテナンスの必要性」と「予約のベストタイミング」が一致した瞬間を、ストレスなく捉えることがサロンの役割です。

場当たり的な運用では、このタイミングを逃してしまうことで、お客様は自己判断で対処し、最終的に「予約が面倒」になってしまいます。一度来店を中断したお客様を割引オファーだけで戻そうとすると、割引を繰り返す「価格競争型」の顧客層に偏り、店舗の収益構造を圧迫することにつながりかねません。

解決の方向性:CRMとLINEで「メンテナンスのズレ」を自動修正する

安定したリピート率を実現するためには、メニュー別、顧客別の「ネイルサイクルに合わせた個別最適の自動化」が必要です。そのために有効なのが、CRM(顧客管理システム)とLINEステップ配信の連携です。

CRMに記録された「前回の来店日」「施術メニュー」「自爪の伸びの速さ(メモ)」などのデータから、お客様一人ひとりの「理想のフィルイン/チェンジタイミング」を逆算して設定します。そして、そのタイミングに合わせた「爪の健康を気遣う」メッセージを、LINEステップ配信機能で自動送信します。これにより、スタッフが個別に声かけをする手間なく、最適な周期を外れそうなお客様を漏れなくフォローすることができます。

目指すのは、「割引」ではなく「健康的な美しさ」と「タイミング」で予約を促す仕組みです。

実践ノウハウ:リピートを生む「来店周期設計」の具体ステップ

この自動設計をネイルサロンに導入するための具体的なステップをご紹介します。

ステップ1:メニュー別・顧客別「理想の周期」を明確に定義する

まずは、現在提供している主要メニューごとに、お客様が「自爪の健康を保ち、美しさを維持する」ために必要な理想の来店周期を明確に定義します。一例として、以下のような目安が考えられます。

  • ベーシックなジェルネイル(ハンド): 3週間〜4週間(21日〜28日)
  • フットネイル: 6週間〜8週間(42日〜56日)
  • 爪の亀裂補強(リペア)を含む施術: 2週間〜3週間(14日〜21日)
  • 爪が特に伸びるのが早い顧客(メモから判断): 3週間(21日)

この理想周期から逆算し、「予約を促すための最適なメッセージ送信日」を決定します。たとえば4週間周期のお客様であれば、施術後21日目(1週間前)が予約検討を開始するベストタイミングになります。

ステップ2:来店後24時間で「次のメンテナンスへの布石」を打つ

お客様が最も満足度が高く、ネイルに対する意識が高いのは、施術を終えてお店を出る直後から数時間以内です。この「鮮度の高い時間帯」に、次のメンテナンスへの布石を打ちます。

来店後24時間以内に、LINEの自動メッセージで「感謝の言葉」と「ホームケアのワンポイント」を届けます。内容は、「ネイルオイルの効果的な塗り方」「ジェルを長持ちさせるための最初の24時間の注意点」など、お客様がすぐに活用できる情報に特化します。この「役立つ情報」の最後に、「爪の健康を保つための理想のメンテナンス周期」を静かに伝えることで、リピートの意識付けを行います。

口コミが自然に増える“来店後24時間シナリオ”もご参照ください。

ステップ3:最適なタイミングを狙う「自動メッセージ」設計

ステップ配信では、一斉配信でありがちな「割引オファー」ではなく、お客様にとって有益で個別性の高い情報提供を主軸にします。

1通目(理想周期の1週間前、例:施術後21日目) 

目的:来店意識の喚起(爪の健康を気遣う)

内容:「そろそろ根元の伸びや浮きが気になり始める頃」という爪の状態に言及し、季節の乾燥対策や、新色・限定デザインの紹介など、「価値通信」を届けます。この段階では、まだ予約の直接的な訴求は避け、お客様の「次のデザインを考えるきっかけ」を作ります。

2通目(理想周期の3〜5日前、例:施術後25日目) 

目的:予約のオファー(空き枠の提示) 

内容:具体的な予約の空き状況、または指名スタッフの出勤状況に絞ったメッセージ。このメッセージは、配信本数を最小限に抑えることが有効です。お客様に「このメッセージは自分に関係がある」と感じてもらうため、本文中で前回施術内容や担当者を盛り込む差し込み機能(あれば)を活用することも有効です。

こうした「爪の健康・デザインの提案」と「空き枠・指名」の月2本程度の構成に絞り込むことで、ブロック率を抑えながら、再来店率の向上を目指すことができます。

LINE友だち1000→3000へ──「月2本でOK」の再来店オート配信設計もご参照ください。

仕組み化のススメ:「属人化」から脱却し、安定経営を目指す

「来店周期の自動設計」の最大の利点は、オーナー様やスタッフの「個人の頑張り」に依存しない、持続可能な経営基盤が手に入ることです。

CRMとLINEの連携、メッセージ設計、コンテンツの作成・調整は、初期に時間と労力がかかることは事実です。しかし、一度この仕組みを整えれば、あとは顧客データが自動でメッセージを送り、再来店を促し続けます。これにより、オーナー様は「リピートの心配」から離れ、「最高の技術提供」や「新しいデザインの開発」という、人間にしかできない業務に集中することが可能になります。

こうした配信設計や自動化は、外部の代行サービスを活用する方法もあります。「増客くん」では、LINE・ブログ・CRMを一体化した仕組みを構築し、ネイルサロン様の現場状況に合わせた「少ない本数で効果が続く」自動化運用を支援しています。

まとめと次の一歩

リピート率70%超えを実現する「来店周期の自動設計」は、ネイルサロン特有のメンテナンスサイクルに着目し、

  1. メニューごとの「理想の周期」を明確に定義する
  2. 来店後24時間で次のメンテナンスへの意識付けを行う
  3. 理想周期の1週間前、3〜5日前に「健康的な美しさ」と「タイミング」を自動で伝える

というシンプルなステップで構成されます。

この仕組みを導入することで、予約の不安定さから解放され、割引に頼らない安定した経営が実現に近づきます。まずは、ご自身のサロンの過去の顧客データを確認し、最も一般的なメニューの「平均的な再来店周期」を把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。

用語解説

CRM(Customer Relationship Management)
顧客情報や過去の来店履歴、施術メニュー、自爪の状態などの情報を一元的に管理するシステムです。来店周期の自動設計では、このCRMのデータを活用して、お客様一人ひとりの状況に合わせたメッセージを配信します。

LINEステップ配信
LINE公式アカウントの機能の一つで、友だち追加や来店日など、特定の条件や経過時間に応じて、設定されたメッセージを自動で順番に送信する仕組みです。お客様に個別でメッセージを送る手間を削減し、自動でフォローアップを行うことが可能になります。

KPI(Key Performance Indicator)
目標達成度を測るための重要業績評価指標です。本記事におけるKPIの例としては、LINEメッセージの開封率やクリック率、そして最終的な再来店率などが挙げられます。

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